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ZOZOTOWNは何になりたかったのか、どこへ行くのか

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※このエントリーはスタートトゥデイ社を批判するものではありません。
※前提として、前澤社長は素敵な方だと思うし、素晴らしい会社だと思っています。

「ファッション×インターネット」をテーマに8年間ニューエイジという会社をやってきて
周りには元々の古巣のIT業界や、現在の仕事でアパレルメーカーなどとお付き合いをしている中で
どうしても「ZOZOTOWN」の話になるわけです。

話の中には「なぜZOZOは上手く行ったのか?」という話題が多いように思います。
周りには経営者が多いせいか、スタイライフmagaseekと比べて一際利益率、純利益が
高いスタートトゥデイ社が気になるのは必然だと思います。

僕の見解は、こう思っています。
第一に「カッコ良い」ということ、第二に「メンズからスタートした」ことにあると思っています。
もちろんアパレル通販事業に参入したのが早くパイオニア的な要因はあるとは思いますが
大部分、上記二つの要因が大きいと思います。

UA参加のタイミングも良い時期でしたしね。

どのジャンルのアパレルメーカーにとっても、ブランディングは根幹の部分であり、
ZOZOのブランディングは素晴らしいものがあると思います。
ファッションマーケットの中で「メンズ」は結構軽視されがちではありますが、
2011年の数字ではありますが、アパレル市場9兆円に対して、2.5兆円もあります。

これは紳士服のジャンルはあるので、完璧に当てはまる訳ではありませんが、
インターネットトラフィックをおさえる意味でもメンズジャンルは欠かせないものです。
アパレル通販上場2社、スタイライフ、magaseekはレディース寄りのMDをしていたかと思います。
※最近のmagaseekは良い感じです。リニューアルも好感が持てます。

「今後、ZOZOTOWNは何をしたいのか」

ここ数年でアパレル界をリードしてきたZOZOが、最近安売りの場になりつつあるのに
残念に思う部分が多々あります。
もちろん上場をして、東証一部に上がり、さらに売上、利益、グローバル化と 進めていくのは当然です。
しかしながら、以前のカッコ良さはどこに行ったのでしょうか。

TVCMを見ても、magaseek社の三浦春馬仲里依紗を起用したCMは
イメージ広告として僕の目には素敵に見えたし(実売が難しいのかも知れませんが)、
比較して高田純次を起用したZOZOのCMは圧倒的に安さを強調したもので
お世辞にもファッショナブルではなかったと思います。

ビジネスにファッショナブルさを求めるのは、難しいのでしょうか。

僕は、ZOZOはインターネットの中で「伊勢丹」を目指しているのかと思っていたのです。
ファッションとビジネスを掛けあわせ企業理念にある、
「世界中をカッコよく、世界中に笑顔を。」
を実現していくのだと思っていました。

現在、全品送料無料、ポイント10倍を期間指定なく展開しているZOZOTOWN。
これは楽天市場Amazonの得意とするアプローチです。
楽天ですらも、ポイント10倍を期限なしでやることをしない手法です。
アパレル製品のプロパー(定価)が崩れます。

僕はリーディングカンパニーとして、本当のカッコ良さをZOZOにはして欲しいし、
値引きではないブランディングを追求して欲しいのです。

このエントリーを書くことで何かが変わる訳でもないのですが、
10数年前、EPROZEをたまたまネットで発見をして、感動したのを今でも覚えています。
これからはファッションはインターネットだ!と確信を得ました。
僕は現在ZOZOに比べてとても小さいビジネスをしているけど、
本当のカッコ良さを追求しています。
全然まだまだだけど。 やってやろうって思っているんだ。